JJFレポート

近藤 英之 JJF1999トップ

君はジャグリングを知っているか?

 ジャグリングと言う言葉を聞いたことがありますか?ジャグリングとは、ボーリングのピンの様なクラブを使ってお手玉をする事の総称を言います。クラブだけでなく、ヨーヨー、けん玉、中国独楽もジャグリングです。簡単に言うと、染ノ助・染太郎、ピータフランク、または隠し芸大会で堺正章がやっているような事がジャグリングなのです。

 そしてノストラダムスが「恐怖の大王がアンゴルモアの大王を蘇らせる」と言った月から3ヶ月後の1999年10月29日〜31日の3日間、第一回ジャパン・ジャグリング・フェスティバル(以下JJFと略)が東京の府中で開催された。

 初日に世界的に有名なジェイ ギリガン、マイケル メネスの2人のジャグラー(ジャグリングをする人)のステージが府中中央文化センターで19:00から行われました、会場には早くからジャグリング好きな人たちが集まり、これから始まるステージへの期待に心躍らせていました。19:00を少し過ぎた頃、日本ジャグリング協会の理事、中嶋潤一郎の司会によりギリガン、メネスのゲストステージが幕を開けました。

 ステージの方はギリガン、メネスが交互にパフォーマンスを行い、そのすばらしい技の数々にただひたすら私は目を丸くしていた。3本のクラブで見せてくれた多彩な技、なんと形容したらよいのだろうか、マシーンのような正確さ、いや機械にはこんな芸当は絶対に出来ないだろう。クラブが宙に舞う3本、5本、同じ軌道を描いてさらに舞う6本、7本、もういくつ舞っているのか数えることが出来無い。ただ驚くばかりである。照明を落としての光による幻想的なパフォーマンス。光の陰が尾を引く。放物線が、円が描かれる、光が光の陰を追う、いや光の陰が光を追う。気がつけばステージの終了時間はとっくに過ぎている、でもショーは続く。何回かのアンコールの後、司会者がステージの終了を告げた。ゆっくりとステージの幕が下りる、しかしJJFの幕は上がったばかりなのである。

 JJFに泊まりで参加する人は東京都府中青年の家に向かった、3日間開かれるJJFの初日はこのままでは終わらない、参加者が自然に集まりジャグリングの情報を交換する、時には実演も行う、2段ベッドが4つも置かれていている部屋で、縦に2畳程のスペースしかない場所で4・5人がディアブロ(中国独楽)を、あるいはボールジャグリングの技を見せる。本人達の知らない間に日付は30日になっていた。

 いよいよJJF2日目が始まった。 会場は東京都府中青年の家の体育館。

本日のメインはワークショップ、ワークショップとは簡単に言うと講習会です。

それともう一つがチャンピオンシップです。

 ワークショップは11時からなのに、ジャブリング好きの仲間は早くから体育館に集まり練習に励んでいる。会場にはジャグリングの道具の販売を行うナランハがクラブ、ボール、デビルステッキ、ディアブロなどを並べている。

 初めの講習会は、クラブバッシング。講師は加藤&秋田さんの2名。今まで独学でやって来た私としては、2人でジャブリングを行うということははっきり言って初めてである。グラブでなんとかカスケイドが出来る程度の私としては、相手の方を見てクラブを投げたり取ったりしなければいけないのは難しい。わずか45分の講習会ではそんなに上達するはずもないが投げ方、受け方を教えてもらった。

 次に教えてもらったのがディアブロ(中国独楽)である。あまりディアブロをやったことの無い私としては、ディアブロに回転力を与えるだけで一苦労である。講師の松浦和也さんはいともたやすく回転を与えている。ここで覚えたことはエレベーターとキャッチング。見てると単純そうだが、なかなか奥が深い。

 そして昼からはシガーボックスの講習会。幸せ家族計画などですっかり有名になったシガーボックス、箱を使った単純なジャブリングだがこれもなかなか難しい。ともかく真っすぐに上にあげるのが難しい。そして回転、縦、横、前、後、さらに中抜き等、講師の中嶋潤一郎さんが一通りのキャッチを教えてくれた。

 次に学んだのがサイトスワップというものである。 講師は松岡顕さん。お手玉のボールの動きを数字で表す方法なのだが初めはよくわからなかったが、聞いてみると確かに便利な方法である。(そのうちその表記法を紹介したい。)

 今日の最終回はデビルスティックの講習会。これも幸せ家族計画などですっかり有名になったデビルスティック、講師は味元清司さん。初心者から中級者まで、各レベルに合わせてとても親切に教えてもらった。また講習を受けている人どうしで教え合い、とてもためになった。

 そして本日もう一つのメインイベントであるチャンピオンシップが夕方から開始された。チャンピオンシップに参加したした人は、いろいろな趣向を凝らしていて、その技もさることながらとても楽しかった。このホームページを見ている人には動画で紹介できないのが残念です。

 今日は土曜日なので宿泊者も増え、またもや長い夜が続いた。

 翌日の日曜日もワークショップが開始されました。

 本日初めの講習会はパームロール、講師は青野卓也さん、手の中でボールが意思を持ったかのように動き回る。上達はひたすら訓練との御言葉、逆に言うと、訓練で必ず出来るようになるということである。

 次の講習会はクラブ、講師は井口篤さん。クラブの持ち方、投げる手の位置、受ける位置など、一人一人に指導をしてくれた。そしてチョップの練習方をならった。

 午前最後はジェイ・ギリガンのワークショップ。講習内容は、新しい技をどのように考え出し、練習するかがメインであった。常に新しい技を作り出している、ジェイ・ギリガンならではの講習会であった。

 午後の講習会は、予定には無かったマイケル・メナスのワークショップが開始された。クラブスイングの講習会はあまり無い為、マイケル・メナスのクラブスイング講習会は貴重な体験になった。

 最後のワークショップはボールジャグリングで、 講師は松浦昭洋さん。3つのボール、カスケイドだけで出来る技、頭の上、足の下などのいくつかを習った。

 そしてフリーパフォーマンスが夕方に開かれ、すばらしい技に驚いたり、楽しいアイディアに爆笑したり、あっと言う間に時が過ぎて行ったのでした。

 JJFの締めくくりに、日本初だと言われるビック・トス・アップというものを行った。ビック・トス・アップとは何かと言うと、何でも良いから物を高く放り上げるだけの事なのです。下の写真を見てください。右上にはヤカンも飛んでます。

 その後日本ジャグリング協会の総会が開かれて各役員が選出された。有志の何人か打ち上げを兼ねて、近くの居酒屋で宴会を行った。楽しかったJJFの3日間はこうして終わりを告げた。出来る事なら来年も参加したい、もちろんレベルアップをしてである。

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